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帰ってきた荒ぶる魂の日記。

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2009-12-07

_ [] いろいろ。

今日、研究室に本郷の物理学科の学部生がやってきて、事業仕分けにおける若手支援予算の削減に対する署名やアンケートを集めていった。まず、学部生が集めてくれているというのが、僕的には驚きで、ほぇーと思ったものだが、というのは、現時点で直接的にダメージを喰らう可能性があるのは僕等より上の世代な訳で。本来は僕等が動かねばならぬはずなのに、いやはや、すいません、どうもご苦労さまです、的な声を掛けた。件の学生は「いや、横の繋がりとかは上にいくにつれてなくなっていくと思うんで、僕等ならまだ色々人集まるし、動けるかなと思って」とのこと。いやはや、実に面目ない。殻に閉じこもっている自分を恥じた。

が、事業仕分けに対するリアクションは非常に難しい。いろんな論点と誤解が交錯しているし。自分できちんと発言をすべて追っている訳ではないのだけど、たとえば、「学振は生活保護」なる発言もあったとか。まあ、そういう面もなくはないだろうけど、生活保護の判定基準が学振レベルに厳格だったら、支給対象者が減って財政的にすこぶるいいですね、とか皮肉りたくなるよね。いや、まあ、これは全体から見れば瑣末な話。

科学技術とひとくくりにいうけれど、話は簡単じゃないよね。つか、僕の小学生のころの科学者像って、バック・トゥ・ザ・フューチャーのドクだし、少し上の世代だと、お茶の水博士(あるいは天馬博士)とか、岩本博士(あるいはイデ隊員?)とか、こんなこともあろうかと真田さん(いや、真田さんは科学者ってか、工場長か)とか、そういうのをイメージする訳なんだけど、現実にはかなり細分化されてる。でも、普通はみんな科学者ってああいうもんだと思ってる、と思う。基礎とか応用とか、理学とか工学とかそんな区別分からんよなぁ。そんなことない?

で、基礎が大事なんだ、巷にあふれる新製品の数々も基礎理論の進化と鍛錬のたまものなのじゃ、どうだ参ったか、支援しないと困るぞ、だから、金よこせ、ゴルァとか、言ったって、伝わらないよ、多分。それに必要性を訴えたら、お金が落ちるなんて、そんなのは無限大のリソースがある超理想的共産主義社会でもない限りね。。。もちろん、僕個人的には、自分の研究は基礎物理、理論物理の範疇にあるもので、直接、明日の社会を(物質的に、経済的に)豊かにする訳じゃないけど、非常に面白い、価値のあるものだと信じているし、だからこそ、他の社会のリソースを食い潰してでもやってやるぜ、というような心意気な訳だけどさ。

超ナイーブなことをいうと、こういう科学者一人一人の想い、科学の真理に対する興味、憧れ、宇宙に対する畏敬の念、であるとかを人類すべての人と共感できれば、これほどに幸せなことはないと思う。むしろ、それこそミラクルな訳だけど、そんなの無理だからといって諦めるのも一つ(つか、そのときには人類は人類を越えると思う)、ローマは一日にして成らずと日々少しずつ発言していくのも一つ。が、いずれにせよ、現実的にはそのようなユートピアが来る前に僕の人生は終わってしまう可能性は考慮に入れて(つか、この先、すぐに食っていけますか?と言う話がある)、現実的政治的な対応を練る必要はある。が、今の僕には即答はできない、というのが素直な感想である。なんか切ない。

まあ、それにしても、なんだ。ONE PIECEの新しいOPのあまりのクソっぷりに激しく怒っている。こういうぬるさ加減が、日本を激しく悪くしていると思いますよ、僕は。異様にかっちょよかったshare the worldバージョンのOPを変える必要がどこにあったのか。リゲルに向かって叫びたくなるよ。「あの大空にぃぃぃぃ、とどぉくまでぇぇ、なんどでもぉぉぉ、ぼくはゆくんだぁぁ!!!」

本日のツッコミ(全4件) [ツッコミを入れる]
_ りょーだい (2009-12-08 21:56)

 事業仕分けって,今まで凝り固まっていたところ(自民党の膿?,官僚制?)を除くために,とりあえずピンボール投げてみました,というものなのではないかな。これをきっかけに,色んな人が色々と議論を始めてくれればいい,というだけ。<br><br> 仕分け人たちは「結果を出せゴルァ!!」と言っているけど,彼らがこの前やった事業仕分け自体は「結果」では全くないわけですし。

_ mjm (2009-12-08 22:48)

それは了解しているつもり。別に事業仕分けが不当でナンセンスだとか、そういう話じゃなくてだな。えーと、本文は非常に言葉足らずで途切れ途切れになっているのがよくないね。<br><br>えーと、問題はそれではなくて、一連の話を受けて、僕がこれから折りに触れてきちんと考えていかねばならないな、と改めて思ったのは、科学を志す者の(というよりか、私は)、社会(多くの場合、自身のスポンサーなわけだ)とどのように向き合っていくべきか、ということだ。もちろん、(今回の事業仕分けに限らず)いきなり予算凍結、、、とかなっちゃったら、これは大変で、そのたび毎に声を上げて抗議はする必要があるのは確かだ。そういう意味で、僕もいくつか署名させていただいたし。<br><br>ただ、こういう話は今回で終わる訳じゃないと思うんだ。君が言ったように、「これをきっかけに」考えなくてはいけないと思っていて、で、今、考えているところだ。そこで、僕がむずいなぁと思うのは、(多くの他の問題と同じように)意識の違いという奴で、どういう風にすれば、科学(特に基礎科学)の重要性とかが伝わるのだろうか?応用のための基礎っていうウリだけじゃなくて、学問そのものの大事さというか、そういうのをもっと社会に理解、共感してもらうのにはどうすればいいのだろう?というのが、分からないくて、少なくとも僕個人でできることはあるかしらねぇ、というのをもう少し、考えていくべきかなとナイーブに思ったりする訳だ。具体的なお金の話とは別にね。<br><br>でもさー、研究ってやってみなくちゃ(いや、お前、まだ研究やれてねぇじゃん、というツッコミは甘受するが)、研究とはどういうことか分からないんだよねぇ。それが難しいよね。犀川先生なら「役に立つ必要なんてあるの?面白ければ良いんですよ」ですむのだろうけど。<br><br>などなど、ちょっと整理できてない状況の長文で申し訳ない。

_ mjm (2009-12-08 23:58)

びゃーーー。違う違う違う違う違う。違うよ、全然違う。<br>夜道、ベテルギウスに叱られたよ。<br><br>そんなこと考える、より、そのはるか前に、まず、プロにならなきゃ、ぢゃん。。。メルヘン、どれだけ吹いても無駄じゃんすか、まず「当事者」にならなくちゃ。同業者に認められる、つか、まず、自分が認められる良い研究をしてなきゃ、どれだけ考えても意味ないわ、まったく。って、この手の話は、僕はいつもこの結論に行き着く。<br><br>君に10年前、山手線のなかで「もっと地に足をつけて考えろ」って言われたころから全く変わってねぇ(恥)>りょーだい。<br><br>思わず、詠んでまうなぁ。心の短歌。<br>「青春の 得難き友の 忠告を 華麗にスルーす 僕は愚か者」

_ りょーだい (2009-12-09 17:08)

 うん,言いたいことは,非常に分かるし,その通りだと心から思う。地に足ついてると思うよ。<br> 「応用のための基礎」はウリにならない,ていうのはその通りだと思う。それって,基礎を応用の手段におとしめるものになってしまうもの。だから,「いかにして基礎科学そのもののおもしろさをダイレクトに伝えられるか」こそが,最も重要であり,困難な道なんだよね。<br> 犀川先生(なつかしいw)の通り,面白ければそれでいい,とどれだけの人が思ってくれるか…。


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